免疫力は最強のワクチン

こんにちは。リラヨガ・インスティテュートのディレクター、乳井真介(にゅういしんすけ)です。

現在、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、さまざまな報道がなされていますが、”免疫力”の低下がウイルスの増殖を促し、致死率を上げることが分かってきました。免疫機能の高い若い世代では、ウイルスに感染しても無症状であったり比較的軽症で済むか、早期に回復している事例が数多く報告されています。高齢でヘビースモーカーだった志村けんさんが亡くなったのに対し、サッカー選手の酒井高徳選手や、プロ野球の藤波晋太郎選手はほとんど症状がないまま回復しています。下記のデータはこれまでの国内の新型コロナウイルスへの感染者数と死亡者の推移ですが、この統計を見ても死亡したり重症化したりしているのはほとんどが60代以上の高齢者であり、40代以下では重症化する割合が非常に低いのがお分かりになるかと思います。10代の感染者数が極端に少ないのは、免疫力が最高潮に達する10代ではそもそもこのウィルスに感染しないか、感染しても無症状の場合がほとんどであることを示しているのではないでしょうか。

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ダイヤモンド・プリンセス号では乗員・乗客3711人のうち、陽性と判断されたのは705人以上(うち半数は無症状)でしたが、そのうち死者は11人で致死率は1.5%。つまり陽性と判断された方のうち98.5%の方は死に至ることなく回復しています。亡くなった11名は60代の一名を除き、20代に比べて6割から8割ほども免疫力が低下すると言われている70代以上の高齢者でした。さらに、実際のところ狭い船内で感染者とともに長時間共に過ごしたにも関わらず、乗員・乗客のうち80%以上の方はウイルスに感染すらしていないのです。では、新型コロナウイルスで亡くなった方とそうでない方、感染した方とそうでない方を分けたのは何かというと、免疫機能の差に他なりません。ウイルスに対する最強のワクチンは、私たちの持つ『免疫力』だったのです。

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ヨガには人間の持つ自然治癒力を高め、免疫力を向上させる作用があることが証明されています。当校にいらっしゃる生徒さんの中にも、当校でヨガを始めたことで花粉症やアレルギー、その他の持病が治ったり、風邪やインフルエンザに罹りにくくなったという方が大勢いらっしゃいます。では、免疫機能を高めるためには何が必要なのでしょうか?当校が主催するヨガのティーチャートレーニングでは、健康を維持するための5か条として下記の5つの要素を受講生のみなさまにいつもお伝えしています。これはそのまま免疫機能を高めるための5か条と言い変えることができます。

1.食事

食生活が私たちの健康に大きな影響を与えることは、改めて指摘するまでもないでしょう。喫煙や飲酒の習慣が免疫力を下げることは常識となりつつありますが、意外と知られてないのが肉食の弊害です。肉には身体にとって有害な物質が多く含まれており、発がん性を持っていることはあまり知られていません。ヨガではタバコ、アルコール、肉は三大タマス食品といい、私たちの免疫力を奪い、生命力を低下させる食品として避けるべきとされています。「肉を食べないと元気が出ない」は実は真っ赤な嘘なのです。事実、国立がん研究センターのホームページにも肉はタバコ、アルコールと共に発がん性が確証された数少ない食べ物にリストアップされています。

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タバコやお酒、お肉、添加物や砂糖などが入った食品を避けるだけで、免疫機能の低下を大幅に抑えることができます。また、ヨガ的に生命力を高めるサットヴァ的な食べ物としては、生野菜のサラダ、旬のフルーツ、非遺伝子組み換えの豆類、無農薬の玄米、無添加のナッツ類などがあげられます。これらの食品をなるべく多くとることが免疫力を向上させることに役立つことでしょう。

尚、免疫機能を高めるための食事法について知りたい方は、下記の本を読んでみることをお勧めします。

2.睡眠

睡眠中に脳はその日一日インプットした情報を整理整頓するとともに、損傷した細胞の修復作業を行っています。十分な睡眠時間が確保できなかったり、睡眠が浅いと、脳は細胞の修復作業を進めることができなくなり、身体のあちこちに損傷した細胞が放置されたままになってしまいます。これが免疫機能を落とす原因になるのです。睡眠時間を確保するとともに、副交感神経を優位にし睡眠の質を高めることが高い免疫力を保つ上で役に立ちます。自律神経は明るさや、食事、姿勢などによって影響を受けます。副交感神経を優位にし、深い眠りを得るためには、夕食後にゆったりと入浴し、なるべくパソコンやスマホに触れず過ごすことが重要です。パソコンやスマホのブルーライトは非常に明るく、脳を刺激し交感神経を高めてしまうからです。お腹が空いているようならバナナなどのフルーツを少量食べてからベッドに入るのも、副交感神経のスイッチをオンにすることを助けてくれることでしょう。また、お気に入りのエッセンシャルオイルの香りをデフューザーでお部屋に満たすと、より副交感神経が刺激され、深い眠りに誘ってくれるはずです。

3.運動習慣

筋肉には身体を動かすこと以外にも、血流やリンパの流れを促進するポンプ作用、体温を上げる発熱作用があります。リンパ系は免疫機能と老廃物の排出をつかさどっていますので、定期的に運動を行うことで免疫機能を正常に保ち、免疫機能を低下させる老廃物を体外に排出させることができます。また、運動によって筋肉が刺激されると、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは文字通り身体の成長と損傷した細胞の修復を促すホルモンですが、20歳をピークに分泌量は減少していき、60歳を過ぎると20歳の時の10分の1程度にまで下がってしまうと言われています。運動によって筋肉を刺激し続けることが、成長ホルモンの低下を抑制し、若いころと変わらない免疫機能を保つことを可能とさせるのです。

ちなみに私は毎日1時間のアーサナプラクティスと自重トレーニングのほかに、週二回格闘技の練習で汗を流し、週一回ウェイトを使ったパーソナルトレーニングを受けていますが、40代半ばに入った今も体脂肪率は9%台で、スタミナ的にも肉体的にも30代前半の若さを保つことができています。そこまでしなくても、下記に紹介する「太陽礼拝」の動きを自宅で行うだけでも免疫機能を高める上で大いに役立つはずです。

4.呼吸

ヨガにおいて呼吸は特別な意味を持っています。深い吸気と呼気のバランスの取れた呼吸は生命エネルギーを身体全体に満たす非常に重要なステップだからです。プラーナーヤーマとは”生命エネルギーの拡張”といった意味の言葉ですが、正しい呼吸は私たちの身体を新鮮な生命エネルギーで満たし、輝かせるのです。現代人の多くは残念なことに浅く不規則な呼吸をしています。電車に乗って近くの人の呼吸を観察してみれば、いかに多くの人の呼吸が乱れているのかがすぐにわかります。これでは生命力を高めることができるはずもありません。

深い呼吸を行うためには横隔膜、肋間筋、首の筋群など、呼吸を生み出す筋肉をしっかりと鍛えることが重要です。この呼吸筋の筋トレにも先ほどご紹介した太陽礼拝の動きは非常に有効です。また、普段から自分の呼吸に対して意識的になる練習をしていくと、少しずつ呼吸がコントロールできるようになります。まずは仰向けになって目を閉じ、自分の呼吸の深さを確認することから始めてみて下さい。

5.ストレスマネージメント

継続的なストレスは交感神経の働きを促進し、身体に過剰な負荷を与えます。交感神経優位な状態は、過呼吸、心機能の亢進、高血圧、高血糖、消化器官への血流の抑制などの現象を引き起こし、これが長く続くと、身体の細胞は破壊され、免疫機能を大幅に低下させてしまうのです。

ストレスを避けるには、ネガティブな思考を止め、物事をポジティブに捉える練習をすることが重要です。放っておくと人間の意識はネガティブな対象に向けられてしまいがちです。これは私たちの祖先のうち、いち早くネガティブな対象に目を向け、危険を察知することができた者だけが生き残れたからであるという説があります。確かに危険を察知することは重要ですが、あまりにネガティブな対象に目を向け続けることは、逆に免疫力を下げて、自分自身の寿命を縮めてしまうことにつながりません。

どんな物事にもプラスの側面とマイナスの側面があります。マイナスの側面に向けられていた意識をプラスの側面に向けかえることで、ストレスは消え、私たちは身体の恒常性と正常な免疫機能を取り戻すことができるのです。今回の新型コロナウィルスの蔓延をどのようにとらえたらストレスに感じずに、プラス思考に転換することができるのかについては次回のブログで詳しく解説していきたいと思います。

ネガティブシンキングを払拭し、ポジティブシンキングに切り替えることが、いかにして私たちの人生を切り拓いていくのかを知りたい方は下記の本を読んでみることをお勧めします。日本ヨガ界の先駆けであるカリスマが書いた不朽の名著です。

 

新型コロナウイルスに関しては一刻も早いワクチンの開発が待たれますが、ワクチンの開発者に頼っている限り、新しいウイルスが現れたらまた同じことの繰り返しになってしまいます。免疫力を高めれば最悪の事態は免れることが分かっているのです。毎日報道されるネガティブなニュースにおびえ、政権批判をしている暇があるのなら、自分自身の免疫力を上げるための行動をとってみてはどうでしょうか?そちらの方がよほど生産的です。

ヨガには古代の賢者たちが開発した生命力を高める秘訣が凝縮されています。私たち一人一人が自らの免疫機能の向上に対してポジティブな一歩を踏み出すことができた時、世界は変わり始めます。

乳井真介

 

 

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