ヨガ哲学の小部屋 「甘いご褒美」 近藤麻里

今回のヨガ哲学の小部屋は、近藤麻里先生です。
担当クラス:水曜11:00-12:30 OPEN・水曜19:30-21:00 入門

「甘いご褒美」

ヨガの根本経典「バガヴァット・ギーター」には、私達が豊かで満ち足りた人生を歩んでいくためのさまざまな知恵が記されています。その「バガヴァット・ギーター」には、このような一節があります。

「最初は毒のようで、結末は甘露のような幸福…それが純質的な幸福である。」
これは、最初は毒のようにとても辛く苦しい状態だが、結末は、甘露のような甘いご褒美をもらったような幸福をもたらす。それが純質的な幸福。つまり本当の意味での幸福だと述べられています。

例えば、学生の頃、辛い受験勉強や大変な就職活動を行ったため、現在は仕事をし、給料をもらい自分の好きなことをしたり、旅行に行ったり、幸せな時を過ごせているという人はいると思います。このように自分の人生において、とても辛く苦しい経験こそが、本当の意味での幸福をもたらしてくれるのかもしれません。

私は、一月下旬に自分のヨガサークルをスタートさせるための準備をしていました。サークルを始める場所は、埼玉県吉川市にある「いいじま整骨院」内のスタジオです。そこの院長先生は私の知り合いの方でもあり、快くスタジオを貸してくれました。そして夫に協力してもらい、2人でチラシを配りに行きました。チラシは自分のパソコンで制作し、印刷会社に1000枚刷ってもらいました。その1000枚のチラシを持ち、午後1時から配り始めました。いいじま整骨院は、吉川駅から20分くらい歩いた場所にあります。よって、駅から整骨院に向かいながら一軒一軒ポスティングをすることにしました。しかし、駅前にはあまり家がなく、一枚入れては歩いて、また一枚入れては歩いての繰り返しでなかなか上手にポスティングができません。その調子で1時間が経過すると、だんだん気持ちが辛くなってきました。「1時間も行っているのに、全然枚数が減らない…いったいいつ終わるのだろう」と。

整骨院に着き、新年のあいさつやポスティングしやすい場所などを聞き、再度スタートしました。しかし、まだ大変だなぁという気持ちは変わらず、早く枚数を減らさなきゃという考えでした。しばらく行っていると、大きな団地を見つけました。その団地のポストは10個くらい密集して同じ場所にありました。私は、「これはいっきに枚数減らせる!」と嬉しい気持ちで行い始めたのですが、多くのポストは、今までのチラシが溜まっているのです。しかも、よく見ると古い団地で若い人が住んでいる気配はありませんでした。ここで私は忘れていた目的を思い出しました。
「私はこれから始まるサークルに、たくさんの人に来てもらうためにチラシを配っているのではないか。」早く枚数を減らすことだけを考えて行っていたことを反省し、心を入れ替えました。

それから、院長先生に教えてもらった場所にいくと、住宅街で新しい家が立ち並んでいました。その家一軒一軒に入れていき、効率よく行えるようになってくるとだんだん楽しくなってきました。慣れてくると家やポストを見る余裕もでてきました。今はポストも縦のポストや引くポスト、かわいいポストと色々あることを知りました。するとあっという間に時間が経ってしまい、もう残りわずかです。最後は帰り道で家を選びながら入れていきました。そして最後のチラシを入れ終わると、夫と2人で「終わったー!」と大きな声で叫び、達成感を得ることができました。時間をみると17時半です。さすがにお腹がすいたので、夕飯を食べに行くと、甘いご褒美をもらったようにおいしく、とても幸せな気持ちになりました。

このようにして、最初はとても辛く苦しい状態だったのですが、最終的には甘いご褒美をもらったような幸福を得ることができました。そしてこれから始まるサークルに、たくさんの人が来てくれればさらに幸せだなぁと思っています。みなさんも今までの人生で、とても辛く苦しい経験はしていると思います。その経験こそが、本当の意味での幸福をもたらしてくれるのかもしれません。

mari1月
ポスティングしたチラシ

近藤麻里

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